コロナがもたらしたもの

あと2週間ほどで今年も終わります。今年を振り返ろうとした時、ふと昭和と平成の時代が思い返されました。私が生まれた翌年に東京でオリンピックが開催され、44年にアポロ11号が月面に着陸、45年に大阪で万国博覧会が開催されました。私の幼少時代は人類の進歩により夢があふれた時代でした。ところが48年と55年にオイルショックが起き、そして61年にチェルノブイリ原発事故が発生。人類の驕りによって混乱の時代に突き進んでいきます。平成に入ると7年に阪神淡路大震災、23年に東日本大震災、28年には熊本地震です。地球は人類の驕りを見透かしたかのように世界中で自然災害を引き起こしました。そして令和に入って2年目の今年は新型コロナウイルスの登場です。

昭和、平成の自然災害やウイルスの流行は大変な被害でしたが、どこかの国、どこかの地域で起こったことで、正直身近なことには感じていませんでした。しかし今回のコロナはすべての国、すべての地域が対象です。例外はありません。コロナの流行で働き方やライフスタイルといった社会全体の仕組みが急激に変化しました。

現代はテクノロジーの進化や未知ウイルスの流行、異常気象などによってあらゆるものを取り巻く環境が複雑さを増し、将来の予測が困難な状況からVUCA(ブーカ)時代と呼ばれています。元々は軍事用語として発生した言葉ですが、昨今はビジネス界においても使われるようになりました。予測困難な要因として4っの時代の特性をあげ頭文字を取って作られました。         V:Volatility(変動性)                                           U:Uncertainty(不確実性)                                          C:Complexity(複雑性)                                            A:Ambiguity(曖昧性)

VUCAの時代に必要な力(スキル)には4っのものがあります。①自己変革力②ネットワーク構築力③テクノロジーの理解と情報収集力④学ぶ力です。VUCAの時代では過去の成功事例や実績に基づいた戦略は通用しません。常に変化し、自らを成長させていく力が必要となります。変わることを恐れずにチャンスととらえる姿勢が大切になるでしょう。これからはウイルスや異常気象、政治不安などの言い訳が通用しない時代になったのだと思います。

また、VUCAの時代の意思決定方法として脚光を集めているのがOODA(ウーダ)ループです。OODAとは①観察する(Observe)②状況を理解する(Orient)③決める(Decide)④動く(Act)の頭文字を取った言葉です。これまで重要視されたPDCAではこの不透明で変化が急激な時代には対応が難しいということでしょうか。会社も組織も個人もOODAループを実行できるスピーディーで柔軟な姿勢が今後不可欠になっていくでしょう。

今回はお堅い内容になってしまいましたが、VUCA・OODAループについては自分なりに調べてみてください。伝えたかったのは『こんな時代だからこそ変わることを恐れずに今をチャンスととらえる姿勢が大切』といううことです。

さて今年も残りわずか。コロナ感染に注意して元気で新年を迎えましょう!

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